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「月の都」ゆかりの美術家 現代アート展
日本遺産「月の都」認定を記念して美術展を連続開催してきた千曲市のアートまちかどで、新たな企画展「AST(アスト、Art/Student/Teacher)」が始まり、初日の8月27日に観覧しました。
地元の水源池を題材にした油彩作品に引き込まれました。八幡地区の田畑を潤す、頭無し(かしらなし)と呼ばれる貯水池の水面と水底に、首都圏の工業地帯の夜景がおぼろげに描かれている構図で、白光と森の緑、青、藍といった水の色のグラデーションが混然一体となり、かっこいい。脇に添えられたパネルには「現代という時代を象徴しているダイナミズム(力強さ)」といった画家自身の文章があり、自分の印象は確かにこの言葉で説明もできるなと思いました。水源に工業地帯-というと何か未来への不安を思いがちですが、この作品には不安より、活力、希望といったものを感じます。
画家は千曲市生まれで現在は屋代南高校に勤める長門裕幸さん。千曲市にゆかりのある、長門さんの教え子の美術家6人のそれぞれのアート作品を展示しているのが、今回の企画展。9月25日までです。(さらしなルネサンス・大谷善邦)