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戸倉上山田の文化財ほか

12月初旬、楽知会では戸倉上山田の「温泉資料館」「智識寺」「荒砥城」を見学しました。温泉資料館では資料の豊富さに驚き、荒砥城跡からの展望は、見張りの拠点として重要だったことを伺わせました。いつもは見られない智識寺の「十一面観音立像」を見る機会も得て、充実したひと時を過ごしました。(写真:荒砥城展望台から見る「高妻山」)

・温泉資料館

明治40年(1907)に設立された「上山田温泉株式会社」の創立100周年に当たって開設されました。資料館横には源泉の掘削櫓(やぐら)が見られます。館内は温泉発掘技術―手掘りから機械掘りに至る歴史や その機械類の展示もあり、貴重な資料の豊富さに驚きました。

・智識寺(真言宗)

鎌倉時代に源頼朝が「七堂伽藍」を建立、寺号を「智識寺」とし、智識寺入り口の仁王門仁王尊を寄進したと言われます。仁王門・仁王尊像はともに市有形文化財となっています。写真は夏に撮ったものです)

智識寺仁王門(左)と仁王尊像

仁王門の先の「大御堂」(本堂)は室町末期に建立され、国の重要文化財です。江戸時代には真田家の祈祷所とされました。堂内の御本尊「十一面観音立像」も、国の重要文化財です。高さ約3mもある信州隋一の欅1本造りの立像は、大きいので堂内での全体像の撮影は不可能でした。

大御堂
十一面観音立像
十一面観音立像
御堂の天井

・荒砥城跡

荒砥城は戦国時代(1524)、村上氏の氏族である山田氏により築かれた山城ですが、平成7年、足助城(豊田市)を参考に城山史跡公園として再現されました。 複数の軍事施設(平坦地)ー「郭」が本郭へと連なり、蛇行する道はかなり急勾配でした。

「二の郭」: 「本郭」のすぐ下の「二の郭」には、「兵舎」や見張り台の櫓が再現されています。

「二の郭」の兵舎。写真に写る「門」は本郭への入り口門。奥に本郭の砦や館が見えます。右手前に映っているのは「櫓」です。(この写真は夏に撮ったものです)

「二の郭」にある「櫓」

「本郭」:標高は590ⅿ。城主の「館」と「兵舎」、「展望台」があります。展望台では長野市から上田市までの近隣が一望でき、このお城が戦略的に重要な拠点であり、対岸の葛尾城(村上義清の居城)の支城的役割を果たしていた、と言われる所以がよくわかりました。

北:長野市方面の展望
南:坂城、上田市方面の展望

12月としては比較的暖かい穏やかな日だったことも手伝い、コロナ禍のストレスが遠のいた1日でした。

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