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姨捨棚田の給水(樋抜き)

5月12日「大池 初樋抜き(はつひぬき)御神事」が行われました。千曲市西部土地改良地区のご尽力により、早朝に大池(下池)の樋を抜く(水門を開ける)作業が行われ、その後、姨捨駅近くの水門から棚田への給水が始まりました。

弁財天清水(湧き水発祥地)
大池(ため池)
下池の樋抜き操作室

9:30 姨捨駅近くの「大口水門(分水)」に出かけ、水路を辿ってみました。

「大口水門」傍には「弁財天里宮」があります。西部土地改良地区の方々により草が刈られ、今日はお供えと共に安全や豊作を祈る行事があったことと思います。

大口水門と弁財天里宮
大口水門(分水工)
弁財天里宮

水門から棚田方面への水は、一本松踏切下をくぐって、左右ほか巧妙に水路が別れ、姨捨棚田にも給水されることになります。

踏切を潜り抜けた水路
踏切を渡って左折、道路右下の水路(棚田へ)
踏切を渡った道路の右下水路

姨捨棚田の上方(高所)では、分水や堰から各畑に同時に水が流れ込んでいました。。

段差のある所では、上の田から下の田へ順次水を入れる「田越し(たごし)」給水となっている田が殆どです。

比較的標高の低い姪石苑付近の棚田は名月会の人々によって除草作業が行われていました。16日くらい迄には水が張られるようです。

何度となく通る道、何度となく聞いた棚田への利水でしたが、一本松踏切傍の、あの一筋の流れが巧妙な利水によって広大な斜面に見事に水が張られ美しい景観を生み出していることに、圧倒されると同時に、これが江戸時代から受け継がれていると思うと、先人達の知恵と努力に感謝しかありません。この「大口水門(分水工)」は、「棚田」や棚田の水の供給源「大池」と共に「 国の重要文化的景観」に指定され、日本遺産「月の都・千曲」の構成文化財の一つにもなっています。(ボランティアガイド楽知会)

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