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武水別神社神官松田邸

「武水別神社神官松田邸」(以下「松田邸」)は令和5年(2022)3月に開館しました。 武田氏家臣・松田氏の居館跡にある、武水別神社の神官松田家の屋敷を整備し、同家に伝わる古文書を公開する博物館です。建物群は平成15年(2003)に市指定文化財に、敷地は平成18年(2006)に県史跡に指定され、日本遺産「月の都・千曲」の構成文化財の一つにもなっています。

松田邸と建物群

約2000坪の敷地に中世の居館跡や江戸中期~明治にかけて建てられた神主屋敷の屋敷群が再現されています。主屋を境に南北に公私空間が 別れていて、東西に長い主屋自体も間取りに南北で公私の違いがあります。

松田邸主屋の構造です。

南側(黄色)は松田家の公的空間(取次の間、中の間、客間、座敷、湯殿など)

北側(赤色)が松田氏の私的空間(台所、居間、寝間、納戸など)

主屋入口土間の正面は、「取次の間」「中の間」「客間」「座敷」と4部屋の続き間で、公用部屋です。

「客間」から南への廊下
廊下左手の湯殿

土間から奥3番目「客間」には南に抜ける廊下があり「湯殿」に通じます。神事を行う前に身を清める 「潔斎の場」。神主屋敷の特徴かと思います。

主屋「上がり間」の右手には「台所の間」があり、奥(西側)に「居間」「寝間」が続きます。これら主屋の北側は、神主松田氏の私的空間で、「台所の間」は東西に長く神主が食事をする部屋です。 現在は展示室になっています。

①「上がり間」から右手が「台所の間」(手前は「取次の間」)
②「台所の間」西側を写す(食事をする空間)
③「台所の間」東側を写す(展示場)

「台所の間」展示室。戦国時代から武水別神社の神主を代々つとめた松田家には、戦国武将武田信玄や上杉景勝などの古文書が数多く残っています。

主屋の北側、中庭の建物群

「料理の間」
主屋「台所」北側の「料理の間」と、「北の門」(右)
主屋西側の「味噌蔵」

中庭・北側に並ぶ建物、こちらも松田家の私的生活空間となっています。

「西の土蔵」(奥)、「おたや」(中)、「北の土蔵」(前)
「北の土蔵」(前)、「隠居屋」(中)、長屋門(右)

松田邸は敷地全てが博物館となっていて神主屋敷や多くの古文書と共に歴史を体感できる施設です。(ボランティアガイド楽知会)

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